ショートATM2

レッスン1

胸を固めてしまうと、呼吸を制限してしまいます。
呼吸が自由になれば、動きや行動がより楽になります。

胸郭(肋骨で囲まれた部分)を柔らかくするというイメージがない人には、
その部分が動くということさえ信じない人ももいます。

胸が本来動くものだ、動かすことが出来るのだということを知ることだけでも、
胸を柔らかくすることが出来ます。

次に述べるやり方を試して下さい。(椅子に座るか、ベッドや床の上に寝てやって下さい)

◆座ってやる場合、脚を組まないで、足は腰幅に開いて床に置いて下さい。
寝る場合は仰向けになって下さい。

◆両手を胸の上に置いて、左右から指先を胸骨(胸の中央の縦の骨)に置いて下さい。
寝ているなら、肘を床かベッドに置いて。

◆何か特別な呼吸をしようとはしないで、目を閉じて、穏やかに呼吸して下さい。

◆息を吸い込む時、胸が上がり、両手が穏やかに離れていくのに気づいて下さい。

◆息を吐く時、両手が近づいていくのに気づいて下さい。

◆しばらく、それを繰り返して下さい。

◆息を吸い込み、息を吐く時、胸の動きを感じる範囲を広げていきましょう。

◆背中の上の方、背中の下の方、体の側面、そして腹に、動きを感じるかどうか注意を向けていって下さい。

◆やめて、立ち上がる前に、少しの間目を閉じたままでいて下さい。

レッスン2

「真っ直ぐに座る」「真っ直ぐに立つ」というのはどういう意味でしょうか?
「真っ直ぐ」ということに意味はあるのでしょうか?
動いている間に、背を高くしたり、真っ直ぐにしたりするのは可能なのでしょうか?

フェルデンクライスメソッドでは「形」よりも「動き」に焦点をあてます。

良い姿勢というのは、「動き」の観点から言うと、中心や背骨の周りでバランスが取れる位置を見つけるために、絶えず小さく動いたり調整したりできるような姿勢ということになります。

座ったポジション、立ったポジションでの「完璧な形の」姿勢を見つけることは、必ずしも重要なことではないのです。

座った姿勢でも「動き」を見つけるために、次のことをしてみましょう:

◆椅子に楽に座って下さい。背中は椅子の背もたれから少し離しておきます。両足の間隔は腰幅にして、足の裏を床にフラットに置いて下さい。

◆両手を太腿の上に楽に置いて、目を閉じて、穏やかに呼吸します。

◆イメージして下さい。すごく弱い風が左から吹いてきて、あなたの体が右に傾き始めます。風に身をゆだねて下さい。右に傾きながら、呼吸します。

◆息を吐きながら、元の位置に戻って下さい。右に傾いて戻るのを何度か繰り返して下さい。

◆右に傾く度に、右の坐骨に圧がかかっていくのに気づいて下さい。
肋骨を感じて、胴体の右側がアコーディオンのように縮んでいくのを感じて下さい。そして同時に、左側が開いていくのを感じて下さい。
右肩を楽にぶら下げておくことが出来ますか?顔は前を向いたままにして、右に向かないようにしておきます。

◆センターで止まって、しばらく呼吸しましょう。今、どんなふうに座っているか感じて下さい。

◆今度は、右から風が吹いてくるのをイメージして、風を感じながら、体を左に傾ける動きを繰り返して下さい。

◆そして止まって、しばらく穏やかに呼吸しましょう。ゆっくり、目を開き、生活にもどっていきましょう。

レッスン3

効率的な姿勢は、動きの準備が出来ている姿勢です。

つまり、その姿勢から、ためらうことなく動き、特別な準備をすることなく動き、頑張らずに動き、別のポジションに移っていけるということです。

動きの準備をするのには、体が脊柱を中心に組織される必要があります。そして、筋肉で支えているのではなくて、完全に骨格だけで支えられていることが必要なのです。

ジャンプを行う瞬間にどのようにポジションが変るか探求して下さい:

◆両足を快適な幅にして立って下さい。

◆上にジャンプするふりをして下さい。
実際にジャンプはしませんが、「ジャンプするぞ」というポジションに動いて下さい。

◆ジャンプすると見せかけた瞬間、背中のポジションがどうなるかに注意を向けて下さい。
背中は丸くなっていますか、それともとてもフラットになっていますか?

◆骨盤と尾骨のポジションはどうですか?

◆足と足の間はどれ位離れていますか?
両膝は伸び切ってロックしていますか、それとも曲がって弾力性がありますか?

◆その瞬間、どんなふうに呼吸していますか?

◆ジャンプすると見せかけて、同時にこれらの要素に注意を向けることを、瞬間的に行って下さい。

◆そして、ジャンプしたければ、実際にジャンプしても構いません。
自分がイメージしている動きと比べて、実際の動きはどのようになっているでしょうか?

レッスン4
私達は毎日、横を見るために振り向く動きを数え切れないほど行っています。

車の運転をする時も、歩いて道の横断する時も、誰かと話すためにその人の方を振り向く時も、この動作をしています。

その時に、どんなふうな動きで振り向いているでしょうか?

目だけを動かしていますか? 目と一緒に頭を動かしていますか?
体の他の部分も一緒に動かしていますか?

その動きを改善するために、次のことを試してみましょう。
これをやった後に、どれだけ振り向く範囲が改善されるかを調べて下さい。

◆両足を楽な間隔で床に置いて立ちます。
動きをしている間、足は床に置いたままにして下さい。

◆左腕を体の前、胸の高さ位に上げてして下さい。
腕、胴体、頭を左にターンして下さい。
楽な範囲だけを動かすようにして下さい。
背中、骨盤がどんなふうに関わっているかに気づいて下さい。
楽にターンできる位置で目印を決めて下さい。

◆腕を体の前に向けたまま、動きを繰り返す。但し、頭と目は前方を向いたままにして下さい。
何度か繰り返して。

◆動きを止めて。それから、腕を左に持っていく動きを繰り返す。
頭は前方を向いたままにしますが、目は右を見ていきます。
何度か繰り返して。

◆動きを止めて。再び、腕、頭、目、胴体を左にターンする最初の動きを繰り返す。
今度はどの位置まで行くようになったか。
動きはより滑らかになった感じがしますか?
より体全体が動きに関わっている感じがしますか。  

◆やりたければ、右側で同じ順番にやっていっても構いません。